医療情報関係

鼻の機能について~鼻反射/鼻呼吸/交代性鼻閉~

はじめに
鼻呼吸は昔から大事だと言われています。
しかし、花粉症やアレルギー鼻炎の人は鼻が詰まって鼻呼吸ができないという声を良く聞きます。私も花粉症なので気持ちは分かります。
実は鼻って色々な役割があり、それを知ると鼻呼吸の重要性が分かります。
この記事ではそんな内容を端的に書いていきますので、よろしければお付き合い下さい。

鼻の機能

ここでは普段あまり考えないと思いますが、まずは鼻の機能について述べていきます。鼻の機能には以下のものがあると言われています。

・嗅覚
・吸気の加温・加湿・浄化作用
・防御反射機構(くしゃみなど)による下気道の保護
・鼻反射※1
・鼻腔抵抗により換気に最適な呼吸リズムをつかさどる※2
・鼻腔内で産生されて一酸化窒素を吸入して気道の殺菌や肺の酸素化能を改善
※参考文献➔(渡海 裕文,山下 幸一.1999

※1 鼻反射とは、呼吸に関与する「鼻-肺反射」、「鼻-横隔膜反射」のことです。
※2 鼻腔抵抗の圧勾配と流速による粘膜刺激が反射機構によって呼吸運動を正常に規則正しく調整し、同時に最小の呼吸筋出力で行えるように自動的に呼吸量や呼吸の回数を調節しています。

鼻の機能って意外とたくさんありますよね。

鼻呼吸が身体に良い理由はたくさんありますが、上記の内容から鼻で呼吸をすることで暖かい空気が肺に入るので肺が膨らみやすくなり換気が良くなります。
※これはボイル・シャルルの法則というのが影響しておりますのでこちらの記事をご覧ください(こちら)。

また、鼻から息を吸うことで反射機構が働き、良い呼吸状態が誘導され適切な呼吸リズムをつくりますし、気道の殺菌作用口腔の乾燥予防もできるので、風邪予防につながります。

私は西原先生の書籍が好きなんですが、その中にはとにかく「鼻呼吸が良い」と書いてありますよ。

いつも片側の鼻がつまっている原因は?

花粉症やアレルギー性鼻炎で鼻が詰まっている人が多いですが、そのような疾患でなくても鼻の詰まりを訴える人が多いです。

実は鼻の粘膜の乾燥を防ぐために、自律神経の働きによって2~3時間おきに鼻の粘膜が膨らみます。これを交代性鼻閉といいます。
そして、つまる側は左右が定期的に入れ替わります。これをnasal cycleといいます。

つまり、片側の鼻が詰まっているのは自律神経機能が働いているためなので正常ということになります。

鼻呼吸のやり方

正直、鼻呼吸のやり方は色々あります。
片鼻から吸って片鼻から吐くという方法もあるようですが、私は普通に鼻から吸って鼻から吐けば良いと思います。
上記の定期的に鼻の詰まりが片側に起こること(交代性鼻閉)を考慮すると、詰まっている側は仕方ないので可能な範囲で鼻から吸って鼻から吐く呼吸をすればよいと考えています。

おわりに
鼻の機能から鼻呼吸の大事さを書いた記事でした。
最後に鼻呼吸でなく口呼吸が癖になっている人は舌の力が弱いとも言われていますので、そんな人あいうべ体操というのがありますので以下の書籍をご参考下さい。また、私の舌の記事(こちら)を見て頂ければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

※執筆者のサロンはこちら➔https://www.reha-me.com/

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