リハビリテーション関係

パーキンソン病の理学療法は何が有効か?

▓ はじめに

パーキンソン病は難病指定されている疾患で、薬物療法と運動療法が治療のメインとなっています。

今回はパーキンソン病な対する運動療法(理学療法)に関する記事となります。

▓ パーキンソン病に対する運動療法

2020年に報告された質の高い文献をまとめた論文(Danique L M Radder et al,Neurorehabil Neural Repair,2020)を紹介します。

下記の運動療法と、運動機能、バランス能力、歩行、QOLとの関係を見たものになります。

  1. 通常の理学療法
  2. 抵抗運動
  3. トレッドミル
  4. ダンス
  5. 太極拳
  6. ノルディックウォーキング
  7. 有酸素運動
  8. バランス訓練
  9. 水中運動
  10. 二重課題
  11. ゲーム訓練

上記の運動療法の結果、

  • 通常の理学療法は運動機能、歩行、QOLを優位に改善した。
  • トレッドミルは歩行を改善した。
  • 抵抗運動は歩行を改善した。
  • ダンス、ノルディックウォーキング、バランス訓練、太極拳は運動機能、バランス能力、歩行を改善した。
  • 水中運動はバランスを改善、ゲーム訓練はバランス能力とQOLを改善した。
  • 二重課題はいずれにも優位に改善しなかった。

以上のことから、どの運動課題も改善が見られていますが、総合的な改善はダンス、ノルディックウォーキング、太極拳のような大きく体動かすものが有効のようです。

また、認知課題の一面もある二重課題は効果が期待できないようです。

▓ おわりに

以上のことから、通常の理学療法は効果がありますが、パーキンソン病にはやはり大きく動かす運動が良いと思われます。

そして、うつ症状が現れる人もいることからゲーム性のある課題を取り入れてドパミンが生成するような達成感や楽しさを取り入れるのも重要ですね。

 

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