医療情報関係

脳卒中に関するデータ~疫学、リスク因子、再発率など~

はじめに
脳卒中とは脳血管の病気の総称ですが、代表的なものとしては
・脳梗塞
・脳出血
・くも膜下出血
が挙げられます。
この記事では、脳卒中に関するあらゆるデータをまとめてみたいと思います。

脳卒中に関するデータ
⚫︎脳卒中の中で何が多い?

脳梗塞 75.4%
脳出血 17.8%
クモ膜下出血 6.8%
というデータがあります。
このことから、脳血管は破裂するより血管が詰まる方が圧倒的に多いんですね。

⚫︎脳卒中は寝たきり原因の1位

脳卒中になると麻痺症状が起こるため、動きに制限がかかります。
それに伴い動かなくなり、徐々に身体機能が衰えていくため、寝たきりになってします傾向が強いと思います!

⚫︎日本では年間約30万人罹患

罹患者は年々増加傾向にあり、2025年には330万人に達することが予想されています。
※参考)2010年:発症者291,000人、有病者3,100,000人
計算すると、毎日約820人が罹患していることになります。

⚫︎脳卒中になりやすい人の特徴

脳梗塞の危険因子は、中性脂肪HDL-C低値血糖高値血圧高値肥満 の5つが有名です。
5つの因子がたくさんある人ほど脳梗塞になりやすいと言われています。
血圧の話でいうと、男性女性共に最高血圧が140以上の人が脳梗塞発症しやすいと言われています。
また、朝の血圧が高い人ほど脳卒中になりやすいといわれており、最高血圧が135以上、最低血圧が85以上の人が発症しやすいと言われています。降圧療法を行っていると4割リスクが減ると言われているため、降圧剤が処方されているんですね。
さらに心房細動がある人は、血栓ができやすいく、それが脳に飛んでしまう可能性があるため、心房細動がない人に比べると3~5倍は脳梗塞になりやすいと言われています。

⚫︎再発率

10年間の累積再発率は、

クモ膜下出血 70%
脳出血 56%
脳梗塞 50%
と言われています(Hata J, et al: J Neurol Neurosurg Psychiatry.2005)。
かなり高いですよね!
再発しないように前述したようなリスク因子の管理をする必要があると思われます。
終わりに
とにかく後遺症が残る疾患のため、病気になった後のケアが必要になります。
再発しないことと、運動機能を高めることを並行して行っていくことが大事ですね。
もしよろしければ、脳卒中後遺症のリハビリに関するnote(約23000字)がありますのでご覧ください(450円)。
※こちら➔https://note.com/kajikajiwarawara/n/nee7cbcd8d9fd
また、誰でも使用できる脳に働きかけるストレッチ方法を書いた書籍もございます。

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