▮はじめに
当サロン(https://www.reha-me.com/)では、初回の方に対するカウンセリングで便秘や下痢の有無を聴取します。
聴取する理由は、腸の調子が悪い人は体調不良(だるい、肩こり、腰痛など)の人が多いという経験的なものと、書籍からの知識で腸の状態が大事だと思っている為です。
そこで今回は書籍からの情報を元に腸内細菌の重要性について書いていきます。
【要約】 ・腸内細菌は約100兆個もあり、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類存在する。 ・腸は脳と情報交換をしており、身体への影響も大きい。 ・悪玉菌が増えてくると不調のサイン(便秘、下痢、腹の張り、皮膚など)がみらえる。 ・腸内環境を整える為には、食事と生活習慣を見直すと良い。
▮腸内細菌とは
人間の腸管には1000種類以上、約100兆個の腸内細菌が存在すると言われています。なんと重さにすると1~2kgもあるらしいです(参考文献)!
そして、腸内細菌の減少は、脂肪肝炎、メタボリックシンドローム、関節リウマチなど様々な疾患に影響している可能性があると言われています(参考文献)。
腸内細菌は機能から、
・善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌)
・悪玉菌(ブドウ菌、ウェルシュ菌、大腸菌)
・日和見菌(バクテロイデス、大腸菌(無毒株)、連鎖球菌)
があり、その理想的な比率、
善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7
と言われています。偏った食生活や運動不足によりこの比率が崩れてくると体調を崩す原因になりえます。また、一般的に年齢を重ねるにつれて、善玉菌が減少し、悪玉菌が増加するそうです。
これらはお花畑のように見えることから、腸内フローラと呼ばれています。
▮腸内細菌
具体的には以下の菌があると言われています。
・バクテロイデス(日和見菌) 50%
・ビフィズス菌(善玉菌) 15%
・嫌気性球菌 15%
・ユウバクテリウム(日和見菌) 10%
・クロストリジウム(悪玉菌) 10%
▮腸内細菌が大事な理由
これは大きく分けて3つあります。
①幸せホルモンであるセロトニンを生成
幸せホルモンはセロトニンとドパミンが挙げられます。
▮セロトニン
これは、逆境の中で効果を発揮する物質で、心身のコントロールと自律神経コントロールの働きがあります。
総量は約10gで、その90%は小腸粘膜にある細胞の中に存在すると言われています。ちなにみ脳には2%しか存在しないそうです。セロトニンはトリプトファンから腸内細菌により合成させる。
▮ドパミン
これは報酬が働く上での意欲の源泉となるホルモンで、順風のときに効果を発揮する物質です。
②神経伝達物質の多くが腸でつくられている。
腸には約1億個の神経細胞があると言われています。また、脳と腸の神経伝達ホルモンは同じと言われています。
例)ドパミン、セロトニン、アドレナリン、アセチルコリン
そして脳と腸は腸脳相関と呼ばれ、相互に情報交換していますが、脳から腸だけでんかく、腸から脳にも情報を伝達していることから腸は第2の脳と言われています。
例えば、有害なものが体内に入ってくると、腸は大量の液体を分泌し下痢を起こしたり、緊張すると下痢になったりしますよね。
③免疫システムがある
腸の免疫システムの中枢であるパイエル板は回腸にあります。生体の60%の免疫機能が腸で行われていると言われています。
▮腸内細菌の不調のサイン
悪玉菌が増えてくると不調にサインがでますが、その代表的な症状は、便秘と下痢です。
それ以外の症状を以下に書きます。
・おならが増えて臭い ・お腹のはり ・腹痛 ・お腹がゴロゴロなる ・急激な体重の増減 ・皮膚があれる ・げっぷ、胸やけ
▮便秘と下痢の機序
・便秘:運動不足やストレス➔大腸の運動低下➔便を送れず水分を吸収➔便が硬くなる
・下痢:ストレスや消化不良や冷え➔大腸ん運動増加➔大腸内の移動が速くて水分を吸収しきれない➔便の水分量が増える
▮腸内細菌を整える方法
腸内細菌の理想的な数の割合になるようにするには、悪玉菌を増やさない、善玉菌を増やすことが大事になります。そこを達成できるようなヒントをいくつかご紹介します。
①食事
腹7分目くらいが良いと言われています。また、以下のものが腸に良いと言われています。
・発酵食品:ヨーグルト、納豆、みそ
・水溶性食物繊維:海藻、ごぼう
・オリゴ糖:りんご、バナナ、はちみつ
・EPA・DHA:青魚、鮭
また、便秘には硬水、下痢には軟水が良いと言われています。
②生活スタイル
・ストレスを溜めない
・座りすぎない
・常に食べずに空腹の時間を増やす
・しっかり睡眠をとる
上記の事を意識すると腸の調子が良くなり、脳の調子も良くなると思われます。
少しでも腸を意識して生活すると健康に良いですよ!
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【参考文献】