▮はじめに
この時期、皆様新型コロナウイルスによる外出を自粛しているかと思います。
自宅にいる時間が多くなるとどうしてもテレビ視聴時間やスマホ視聴時間が増えてしまいます。
どうしてもこの時、人間は座位になっているのが一般的です。
この記事では座ることが身体にどんな影響があるかということを書いていきたいと思います。
【要約】
・1日の起きている時間の中で、55~60%は座っている時間といわれている。
・日本は世界的にも座る時間が長い。
・座りすぎると、がん、糖尿病、心疾患、早期死亡のリスクが高まる。
・座位は背もたれに寄りかかると体幹筋が不活性化する。
・座る際はなるべく背もたれに寄りかからないほうが良い。
▮どのくらい座っているの?
我々は1日どのくらい座っているのでしょうか?
もちろん、人によって異なりますが、1日の起きている時間(睡眠時間を除く)のうち、55~60%は座っているという報告があります(Owen,N.2012)。
これって多いですよね!
テレビやスマホだけでなく、我々は仕事、食事、車などの移動でも座っていることが多いです。
そして、20か国(日本、中国、アメリカ、ボルトガル、ブラジル、サウジアラビアなど)の18-65歳を対象として行った調査によると、日本とサウジアラビアが1日420分と最も座っている時間が長かったそうです(参考文献)。
▮座りすぎていることによる身体への影響
さて、本題です。
タイトルの通り、座りすぎによる身体への影響の報告をいくつかご紹介します。
①座る時間が長いほど、糖尿病、がん、心疾患になりやすい(参考文献)。
②1日8時間以上座っている人は1日4時間以下の人と比べると糖尿病に1.25倍なりやすい(参考文献)。
③座位時間、テレビ視聴時間、自動車運動時間が長いと早期の死亡リスクを高める(参考文献)。
このあたりの報告だけでも十分身体に悪いことはわかると思います。
「座る時間が長くても運動して入れば大丈夫じゃないの?」
と言われると思いますが、週に7時間以上中強度の運動をしている人でも、1日のテレビ視聴時間が7時間以上の成人は1時間未満の成人と比べると死亡リスクが1.47倍高く、心疾患は1.5倍なりやすかったという報告があります(参考文献)。
▮座る姿勢について
最後におまけで座位に関して簡単に書いておきます。
座るときは背もたれに寄りかかっている人が多い印象です。
実は背もたれに寄りかかると体幹筋が抑制されている状態なので動き始めに不安定になりやすいです。
ただし、ずっと背もたれに寄りかからない方がよいという話ではなく、目的に応じて使い分けるべきだと考えています。
●休憩で寄りかかる
●それ以外の時間は背もたれから離す
ちなみに私は仕事で使う椅子には背もたれがありません。
背もたれがあるからよりかかってしまうという一面ががあるため、背もたれのない椅子かクッションボールに座ると寄りかからない環境になるので良いと思います。
※座位に関する勉強会の動画
▮おわりに
新型コロナウイルスが収束しても、今後自宅内で仕事する人が増えると思います。
よって、座りすぎによる身体への影響は今後さらに増えてくることが予想できます。
これを読んだ人はそうならないように予防しましょう!
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