リハビリテーション関係

リハビリテーションロボットと生活支援ロボットについて(2021年版)

はじめに

近年、ロボット技術が進歩しておりリハビリテーション生活支援にロボットを活用する流れとなっていますが、まだまだ普及はしていない状況です。

この記事では現在のリハビリテーションロボットと生活支援ロボットの現状を書いていき、最後に私見を述べたいと思います。

【要約】
・リハビリテーションロボットは近年保険適応されたものも増えてきている。
・しかし、利用方法、教育制度、価格などの課題もある。
・介護保険分野でのロボット技術の活用も徐々に進んでいる。

リハビリテーションロボット

2016年より神経筋疾患患者(筋委縮性側索硬化症など)に対して、歩行リハビリ訓練用ロボットスーツ「HAL 医療用 下肢タイプ」の保険適用が開始されてます。

※HAL:Cyberdyneホームページより

また、2020年より 2 た脊髄障害の急性発症に伴う上肢または下肢の運
動機能障害を有する患者(脳卒中または脊髄障害の再発によるものを含む)に対して月 1 回に限り
150 点の所定点数への加算が新設さ
れてます(ウェルウォークReoGo-JCoCoroeなど)(参考文献)。


※ウェルウォーク:TOYOTA Partner Robotより


※ReoGo®-J:TEIJINホームページより


※CoCoroe AR2:安川電機ホームページより

このようにロボットを用いたリハビリテーションは認知されてきており、脳卒中リハビリテーション分野では期待が高まっている状況です。

しかし、らはロボットリハビリテーションの課題として、

①ロボット利用法の標準化
②ロボットに関する教育体制
③公的価格(ロボット価格含)の改善

を挙げています(参考文献)。

上記のようなロボットリハビリテーションに対する課題はあるものの、徐々に広がってきている現状です。

生活支援ロボット

2012年に厚生労働省と経済産業省は「ロボット技術の介護利用における重点分野」を定めており、2017年に改定されており、6分野13項目を挙げています(参考資料)。

介護保険での福祉用具の保険給付でも、2012年より自動排泄処理や自動制御機能の歩行器が導入されており、見守り機器でも一部保険対象になっているものがあります。

また、生活支援の中には癒し系ロボットも注目されており、LOVOTはかわいいと評判です。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます。
近年、ロボット技術が医療や介護の世界にも広がっていますが、今後広がるかどうかはデータや価格の問題が大きいと思います。

なお、紹介した各ロボットの詳細については、各名称にリンクが貼ってありますので、そちらをご覧ください。

【参考文献】
松野 悟之,脳血管疾患リハビリテーションにおける運動量増加機器加算,理学療法科学 35(5):757–763, 2020
ら,リハビリテーション治療における界,Jpn J Rehabil Med 202057387391

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