リハビリテーション関係

スクワット運動に関する知見のまとめ

はじめに

スクワット運動はスポーツ選手のトレーニングや、一般人の健康目的の運動としても知られています。
スクワット運動は、足を肩幅に開いて立ち、しゃがみ込んでから元の姿勢に戻る動作を繰り返す運動ですが、効果やリスクに関して賛否がありますので、この記事ではその辺りを論文を参考にしてまとめていきます。

スクワット運動とは

スクワットは一般的には下半身全体を鍛えることができますが、特に大腿四頭筋、ハムすストリングス、大殿筋を鍛えることができるといわれています。また、体幹の安定性にも関わるため、下半身と体幹を鍛えることができる運動です。

※イラストACより引用

スクワット運動に関する論文紹介

①足の幅の違いによる筋活動の違いは?

足幅を狭くすると大腿四頭筋の活動が増加
足幅を広げるとハムストリングスと大殿筋、腓腹筋(下腿三頭筋)の活動が増加

するとの報告(Jonatham Sinclair,et al.Sports(Basel).2022)。

※イラストACより引用

 

②足を外に広げることによる筋活動の違いは?

股関節0度、10度外旋、20度外旋の3パターンで比較したところ、外旋角度が大きい程、大腿二頭筋(外側ハムストリングス)と腓腹筋内側頭の筋活動が増加したとの報告(Francesco Rolli et al.J Sports Med Phys Fitness.2022)。

 

③ハムストリングスの効果は少ない?

スクワットが下肢筋(特に大腿直筋・内側広筋・外側広筋)にもたらす筋肥大効果は認められるが、ハムストリングにはあまり肥大効果が見られないという証拠がある。また、しゃがみを深くすると殿筋(大臀筋)への刺激が強くなる可能性が示唆されている、との報告(Ribeiro, A.S. et al.Strength & Conditioning Journal.2022)。

 

④深くしゃがんでも膝は大丈夫?

深い(ディープ)スクワットが膝関節(関節軟骨、靭帯など)に与える影響をレビューした論文ですが、正しいフォームで実施すれば、関節に大きなリスクを与えることなく安全性が高いという報告が多く、トレーニングプログラムにおいて深めのスクワットを容認できる根拠を与える、と述べられています(Rojas-Jaramillo, A. et al.Frontiers in Sports and Active Living.2024)。

※イラストACより引用

まとめ

以上をまとめると、スクワット運動は下半身の筋肉を鍛える運動だが、しゃがみ具合、足の幅、足の開きによって、筋活動は若干変わるということです。また、膝関節への負担が懸念されますが、適切なフォームで実施すれば安全とのことなので、膝関節が心配な人は専門家にアドバイスをもらいながら行うのが良いと思います。

男女ともに45 歳以上から加齢による骨格筋萎縮が顕著となり、年間およそ0.3%の筋量が減少しその程度は上肢に比べて下肢で大きいと言われています(川上泰雄.高齢者の骨格筋の形態と機能.Geriatr Med,2010)。
よって、スクワット運動は中年以降は取り入れたい運動の一つだと思います。

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