■はじめに
最近は様々なメーカーでリカバリーウェアが発売されてます。私自身も10年以上前に購入したことがありますが、正直あまり効果の実感はありませんでした。。。
今回は科学的にリカバリーウェアの効果がどうなのかについてまとめてみました。
■リカバリーウェアとは
リカバリーウェアと言われるものは様々ありますが、一般的には疲労回復を目的とした衣服のことで、医療機器のうち「一般医療機器」に分類されています。
リカバリーウェアが身体から放出される遠赤外線を吸収してはね返すことで、血行を促進して疲労回復や筋肉のハリ・コリの改善効果が期待できるとされています。
■リカバリーウェアに関する報告
遠赤外線を跳ね返す、また遠赤外線を発するタイプの衣服(以下、FIR衣服)に関する研究論文をいくつか紹介します。
①Improvement in exercise capacity and delayed anaerobic metabolism induced by far‑infrared‑emitting garments in active healthy subjects: A pilot study(2018)
若年健常者20名を対象に、FIR衣服 vs 普通のスポーツウェアをクロスオーバー試験した結果、遠赤外線を発する衣服で「最大酸素摂取量が高い」「持久時間が長い」「乳酸の蓄積が遅い」という報告。
②Randomized Controlled Trial Comparing the Effects of Far‑Infrared Emitting Ceramic Fabric Shirts and Control Polyester Shirts on Transcutaneous PO2(2018)
FIR衣服(シャツ) vs 普通のポリエステルシャツを比較した結果、皮膚上の経皮酸素分圧(皮膚を介して血中の酸素分圧を測定したもの)が遠赤外線を発するシャツで有意に高かったと報告。
③Far‑infrared‑emitting fabric improves neuromuscular performance of knee extensor(2022)
筋力トレーニングを行っている男性14名。膝伸展筋を対象に遠赤外線を発する衣服 vs プラセボのクロスオーバー試験。FIR衣服を使用した条件でピークトルクや総仕事量が改善と報告。
④Improving Sleep with Far‑Infrared‑Emitting Pajamas: A Pilot Randomized Controlled Trial(2023)
睡眠の質が低めの成人40名を、FIRパジャマ vs 偽パジャマ群に分けて6週間追跡。睡眠ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)では群間有意差は出なかったが、身体的疲労スコア(MFI-physical)で大きな効果量が示唆されたと報告。
■私見を含めたまとめ
上記以外にもリカバリーウェアに関する報告はあると思いますが、私が調べたこれらの報告を踏まえると、FIR衣服は身体にとって良い報告が多いので身体にとって悪いものではなさそうですが、対象者数が少ない、追跡期間が短いものが多いことから、FIR衣服は確実に血行促進・回復促進するものとはいいきれないと考えます。
また、衣服の「遠赤外線発生・反射技術」が、どれだけ実効的に体表・深部組織に影響を及ぼすかというメカニズムは、まだ十分に解明されていません。
最後にまとめると、身体にとって悪いものではないが、確実に効果が出るとは言い切れないものなので主観で判断するしかない、と思います。