▮はじめに
私が関わっている高齢者から「毎日ハチミツを食べてるけど大丈夫ですか?」という質問を受けたことがきっかけでハチミツについて調べたので、そのことをまとめておきたいと思います。
【要約】
・ハチミツを摂取することで、風邪に対する耐性、疲労回復、創傷治癒など様々効果があると言われています。
・ハチミツの過剰摂取は肥満、下痢のリスクあり。また1歳未満は禁忌なので気を付けましょう!
▮ハチミツは身体に良い?悪い?
ハチミツに関する論文を調べてみると身体にとって良いという報告が多く散見されましたので、いくつか紹介します。
①マヌカハニーは抗インフルエンザウイルス耐性が強い
マヌカハニーというハチミツがありますが、このハチミツはインフルエンザウイルスに効くという報告があります。
ちなみにマヌカハニーとは、マヌカの木からとれるハチミツで採取期間が短いことから希少価値の高いハチミツとして知られています。
※参考文献:PMID 24880005
②ハチミツは著しく高い再上皮化率を示した
アカシア、ソバ、マヌカのハチミツを用いた創傷修復に関する研究報告によると、ケラチノサイトの再上皮化の活性化を介して行われる、とのことです。
※参考文献:PMID 22882448
③ハチミツには抗酸化作用あり
②と同じ論文になりますが、ハチミツに抗酸化力があるということは疲労回復効果やアンチエイジング効果も期待できるといえます。
抗酸化作用はハチミツに含まれる総フェノール量に相関すると言われているため、この量が多いハチミツほど身体に良いのでしょう。
※参考文献:PMID 22882448
④ハチミツは上気道感染症の症状の改善において、 通常のケアよりも優れていた
上気道感染症とはいわゆる風邪のことですが、ハチミツを摂取することで風邪症状であるくしゃみ、鼻閉、鼻汁、咽頭痛、咳嗽、嗄声などの改善に役に立つということです。
※参考文献:PMID 32817011
▮ハチミツに関する注意点
ハチミツは身体の良いという報告が多いですが、とはいえ糖類なので摂りすぎると肥満に原因になるので気を付けましょう。
また、摂りすぎると下痢になるとも言われているため気を付けましょう。
そして何より、1歳未満で摂取するのが厚生労働省が禁止しています(参考サイト)。
1歳未満の乳児は腸内環境が未熟なため、ハチミツにボツリヌス菌が混入していた場合、菌が腸内で増えて、「乳児ボツリヌス症」を起こすことがあるためです(参考サイト)。
▮おわりに
以上、ハチミツに関する身体に関する良いことと悪いことの記事です。
基本的には身体にとって良いことが多いですが、やはり摂りすぎは良くないのと、1歳未満は禁忌なのでそこだけ気を付けましょう!