リハビリテーション関係

反り腰(腰椎過前弯)の原因について

はじめに

腰痛の原因の一つに腰が反っている状態、いわゆる反り腰が挙げられます。
反り腰は専門的には腰椎の過前弯といい、一般的な腰椎の反り具合より強く反っている状態をいいます。

今回の記事では私見を多く含みますが、反り腰の原因についていくつか挙げていきますので、よろしければご参考下さい。

【要約】
・反り腰とは腰椎過前弯の状態。
・反り腰の原因は、体型の問題、股関節の問題、意識の問題などが考えられる。
・反り腰の人は硬い筋肉と弱い筋肉に特徴がある

反り腰とは

はじめに述べたように反り腰とは腰椎の過前弯のことですが、腰椎の前弯は一般的には下図の青丸の角度が45度と言われています(参考文献①)。

これよりも腰椎の前弯が強い状態を過前弯といいます。

反り腰の原因

私の経験としては反り腰は女性肥満の人に多いです。それを踏まえて反り腰の原因として多いものを4つご紹介します。

①胸椎伸展が強いことに伴う反り腰

胸椎が伸展すると腰椎も一緒に伸展しやすいです。
このパターンは女性に多いですが、その理由は乳があることで胸郭の重心が前方にあるため、胸椎を伸展させてバランスをとるためです。

②股関節の臼蓋被覆率が低いことに伴う反り腰

股関節は大腿骨が骨盤の臼蓋に被覆されていることで安定しますが、この被覆率が低い場合は、骨盤を前傾させて安定を図ります。
臼蓋被覆率が元々低いのは女性に多いため、このパターンも女性に多いです。

③ぽっちゃり腹に伴う反り腰

お腹が出ている人はお腹の重さに引っ張られて腰椎が前弯します。
また、それに伴い胸椎も伸展することが多いです。

④良い姿勢を意識しすぎての反り腰

これは男女は関係ありませんが、経験としては健康意識の高い女性に多い印象です。
「良い姿勢」を「胸を張っている姿勢」と捉えている人は、座っているときも意識して腰椎を反らしています。

しかし、座っているときは腰椎は後弯するのが自然なんです。
理由は股関節屈曲位は骨盤後傾-腰椎後弯の方が股関節が安定するためです。
無理して腰椎を反らせると筋肉が硬くなり循環不良となり痛みとなることがあります。

反り腰の人の筋肉の特徴

・硬くなっている筋肉:脊柱起立筋、腸腰筋、大腿筋膜張筋、大腿直筋
・弱くなっている筋肉:腹筋、ハムストリングス
(参考文献①)

硬くなっている筋肉にはストレッチ、弱くなっている筋肉には筋トレを行いましょう。
参考までに。

【参考文献】
①竹井仁,2013
https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/27/2/27_119/_pdf

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