医療情報関係

肥満と認知症の関係について

はじめに

肥満の定義はBMIで語られることが多いです。
BMIとはBody Mass Indexの略で「BMI = 体重kg ÷ (身長m)2」の計算式で算出される値です。
日本では18.5~25は通常範囲で、それ以下は低体重、それ以上が肥満と定義されます。
※WHOによる肥満の判定基準はBMI30以上。

令和元年の国民健康・栄養調査によると、BMI25以上(肥満)は前年齢を通して男性は33%、女性は22.3%と比較的多い割合となっています。

ちなみに肥満とは太っている状態のことで、肥満症となると脂質細胞の異常の疾患となります。

肥満と健康の関係

一般的に肥満は健康被害の原因になるとされています。例えば、日本肥満症予防学会肥満症は以下の疾患を1つ以上有するとしています。

1.糖尿病
2.肥満関連腎臓病
3.高血圧
4.冠動脈疾患
5.脳梗塞
6.痛風
7.脂質異常症
8.脂肪肝
9.睡眠時無呼吸症候群
10.整形外科的疾患(変形性関節症など)
11.月経異常、妊娠合併症

上記のような疾患は、要介護状態になる原因にもなるものが多いで、予防が必要になるかと思います。

肥満と認知症

次に肥満と認知症の関連ですが、高齢者肥満症診療ガイドライン2018によると、中年期の肥満は高齢期の認知症発症のリスクであるので注意すると書かれています。
しかし、高齢者の肥満は認知症発症のリスクとはならず,認知症発症リスクの低下と関連すると書かれています。
逆に、高齢者の BMI 低値や体重減少は認知機能低下や認知症のリスクであるので注意する必要があるとのことです。

このことから、中年期での肥満と高齢者の肥満は認知症リスクに関しては異なるということです。

まとめ

以上、肥満と認知症の記事でした。
肥満はあらゆる疾患の原因になりますが、認知症に関しては中年期と高齢者でリスクが異なります。
肥満は問題ですが低栄養も問題となるため、適度な体重を維持したいですね。

【参考文献・参考サイト】
高齢者肥満症診療ガイドライン2018
・令和元年国民健康・栄養調査
・日本肥満症予防学会ホームページ

 

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